時々、保育室の裏で事務仕事をすることがあります。
ここにいると子どもたちの遊ぶ声や時には泣く声が聞こえ、何となく「今日はどんな一日かな」というのも感じられます。
室内遊びが終わり、片付けの時間になりました。片付けは少々大騒ぎになりがちです。すすんで片付ける子どももいれば、すぐに飽きて遊んでしまう子どももいます。保育者は子どもたち一人ひとりに声をかけながら進めていきます。
ある日のこと、私は扉ひとつ隔てたところで仕事をしていました。すると遊具を片付けに来た子どもたちの声が聞こえました。
「あっ、当たった。ごめん。大丈夫?」「うん、大丈夫、大丈夫」
とか、
「ここに置いて、いいよ」「ありがとう」
とか、
「ああ、きれいに並べられたね」
とか、、、。
聞こえてくる声、話し方、使う言葉で、その時の子どもたちの表情や心のあり方も見えてきます。
毎日ではないけれど、安心して、穏やかに過ごせる一日があれば、自然と優しい言葉が生まれるのだと思いました。
文:松浦 園